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会長挨拶
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 本交通心理学会は、人間の交通行動を科学的に探究し、安全で安心な交通社会の実現に寄与することを目的として、長年にわたり活動を続けてきました。創立50周年(2025年)という節目を経て、これまで培われてきた知見と伝統を礎に、次の時代に向けた新たな展開が期待されています。

 現在、交通を取り巻く環境は大きな転換期にあります。高齢化社会の進展、多様なモビリティの普及、自動運転技術の発展などにより、「人と交通」の関係はますます多様で複雑になっています。このような変化の中で、交通心理学には、人間を理解する学問としての役割に加え、人と社会のより良い関係を設計する視点が求められています。そして本学会は、こうした変化に対して学術的知見を積み重ねるだけでなく、社会の中で交通心理学の価値をより明確に発信していく段階にあると考えています。

 本学会としては、研究成果の発表の場であると同時に、研究者、実務家、行政、教育など多様な立場の人々が交流し、新しい知と実践を生み出す場であり続けたいと考えています。現場の課題から研究が生まれ、その知見が社会へ還元される循環を支えることが、本学会の重要な役割の一つです。

 また、将来の交通心理学を担う若手研究者や学生が安心して挑戦し、自由に議論できる環境を育むことも重要です。世代や専門分野を越えた交流を通じて、多様な視点が交わり、新しい価値が創造される学会であることを目指しています。

 交通の未来を形づくるのは技術だけではなく、人と交通環境との関係を深く理解し、互いに協調しながらより良い交通社会を築いていく視点であると考えています。本学会が社会に開かれた知の拠点として、交通心理学の価値を広く発信し続けられるよう、会員の皆様とともに歩んでまいります。

 今後とも、ご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。


沿革
1975年        日本交通心理学研究会として創立
1982年        日本交通心理学会に名称を変更
1986年        学会誌「交通心理学研究」発行
2002年        日本交通心理学会認定「交通心理士」資格制度発足